軽蔑 (3)


「時事テーマ」:2013/4/21 ”名作映画シリーズ ”  
ー1976年、中上健次の『岬』を「文藝春秋」誌上で初めて読み、私は感動した。当時、中上健次と同時代の空気を吸い、共に生きていると実感した。  
 そして、わが青春の1979年。大学卒業後、24歳の私は就職もせず、日々、肉体労働のアルバイトに明け暮れ、アメリカ行きの夢を見続けていた。毎日、ラジカセでEaglesの「Hotel California」を聴き、その年初来日したBob Marleyのレゲエに熱狂した。コンサートのライヴで見た吉田拓郎はそのパワーと迫力にひっくり返り、ジャズ通の中上健次にも強い影響を与え、本場UCLAのコンサートでは、超満員の体育館が揺れ動いたとの伝説も残した。  
 1979年2月、イラン革命が起きる。世界は「米ソ冷戦」下にあり、政治的には熱い時代であった。翌年1980年春、私は、待ちに待った米大学留学の入学通知書を受け取った。 
 本作ストーリーに戻る。その頃、真知子は千代子の店のテーブルに座り、カズの両親と会食するため、カズの到着を待っていた。そこへママの千代子が歩み寄り、横に座り、語り始める。  
 「この店、カズちゃんのお祖父さんが、アタシにくれたんよ」「椿姫みたいやて、若い頃のアタシのこと」「昔、そんな映画があったんよ」  
 そう言いながら、千代子は、パトロンの形見の高価なブローチを真知子の首に掛けてやる。そこへカズが
入店して来ると、荒々しく真知子の手を取り、雨の降る店の外へ連れ出す。  
 「どこへ行くの」「俺の家」「アタシ、行かない。何をするの」「行って、俺の親の前で『別れる』と言え」「何があったの、カズさん。東京へ帰ろう」  
 雨の中、立ち尽くすカズと真知子。その二人に千代子が声を掛け、店内に招き入れる。千代子はカズの手の傷を手当てし、真知子は濡れた服を脱ぎ着換える。  
 店のジュークボックス前で、優歌団のブルーズを聞くカズ。服を着換えた真知子が、ゆっくりと近付く。するとカズは、いきなり真知子の背後からスカートをまくりあげ、そのままバックで攻め立てる。  
 翌朝、真知子は、千代子に「帰ります」と告げる。  
 「しっかりせんとね」「カズちゃんのお嫁さんにはなれんのやから」と自らの妾の経験も踏まえ、若い真知子に語りかける千代子。それから一人で歩いてマンションへ帰ると、ドアは閉まり、インターフォンを鳴らしても、返事がない。  
 結局、真知子はタクシーに乗り、東京へ舞い戻る。知り合いの外人ダンサー、マリアのマンションを訪れ、ヒモの夫もいる彼女の世話になる。一方、東京のあるカジノのソファーで眠るカズ。  
 「カズ、起きんかい」と知り合いのヤクザ、山畑(大森南朋)に起こされる。  
 「金、貸してくれ」と寝ぼけ眼でカズ。「アッハハハー。まだ遊び足りんのか」と言いながらも、山畑は
札束の入ったボストン・バッグ毎、カズに投げ渡す。  
 その夜、都内の地下のクラブへ入るカズ。客席のステージでは、再び踊り子になった真知子が、妖しくポールダンスを踊っている。テーブルの片隅で、真知子のその姿を見上げるカズだった・・・  
ー以下、第4弾に続く。   

   Bye now.See you tomorrow.   

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Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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