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ゼロ・ダーク・サーテイ (5)


2014/2/17  ”名作映画シリーズ ”   
ー2001年9月11日「9・11テロ」後、アメリカはその翌月10月7日、アフガン戦争を始めた。そして、
2003年3月20日、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、イラクに宣戦布告した。   
 その当時、私は京都市内のレンタル店でアルバイトをしていた。配達中の軽トラを道路の路肩に停め、忘れもしない3月20日正午過ぎの12時15分(日本時間)私は、カー・ラジオの臨時ニュースが伝えるブッシュ大統領の開戦演説に耳を傾けていた。その後、愛用のソニーのラジカセでその演説をテープ録音し、私は何度も繰り返して聴いた。   
 3月19日(米国東部標準時間)、ブッシュ大統領はアメリカ国民に向けテレビ演説を行い、「イラクの自由作戦」の下、英国軍と共に攻撃を開始した。わずか数分の短いスピーチであったが、私が聞いた同時通訳者による日本語は、いかにもお粗末。この演説でブッシュ大統領は、アメリカによる「対テロ戦争」の正当化と大量破壊兵器の存在を主張するが、その後の歴史が証明するように、これこそブッシュが犯したアメリカ史における欺瞞と嘘と汚点であった。また軍事戦略的にもある重要な点について言及しているが、長くなるので省略する。  
 ブッシュ大統領は、「神の加護がありますように」とその演説の最後を締めくくった。あの「9・11テロ」から13年後の2014年、我々は、「対テロとの戦い」という名の下、さらなる10年、50年、100年と続く
アメリカの「聖戦」にしてはならない!合掌   

 本作ストーリーに戻る。そして129日後、再びCIA本部の緊急会議室で、パネッタ長官が告げる。 
 「大統領に会いに行く。諸君、本音の意見を聞きたい。ビンラデインはいるのか、いないのか!?」   
 マヤの上司、同僚、先輩たちも皆、消極的な意見を述べる中、マヤ一人が毅然と言い放つ。  
 「100パーセント確実に彼はいます!」   
 翌日、ランチ・タイムのカフェ・テリアでマヤのテーブルの前に、当のパネッタ長官がやって来る。  
 「座っていいかね」「君は、この仕事を始めて何年かね」と長官自らが身を乗り出して尋ねる。  
 「12年です、長官」と高卒のノン・キャリア組のマヤが、正直に答える。「なぜ君がこの仕事に抜擢されたのか分かるかね。それは、君が適任だったからだ」とパネッタ長官が言う。   
 そしてシーンは、いよいよ2011年5月1日、アフガニスタンのジャララバード米軍基地へ。基地では野球帽を被り、半ズボン姿のシールズ隊員たちが、出撃に備え寛いでいた。その彼らを見守るマヤの携帯が鳴る。 
 「マヤ、例の作戦、決行だ」「それでいつ」「今夜だ」とCIA本部の上司、ステイーヴが伝える。かくして終に
賽は投げられ、極秘作戦のゴー・サインが下された。5月1日のその夜、基地内で装備を身に着け、銃、弾薬の点検を行う精鋭のシールズ特殊部隊隊員たち。完全装備の隊員たちは2チームに別れ、2機のヘリに乗り込む。 
 ”アパッチ、発進せよ!” ”了解、発進!”夜の基地を飛び立つ2機のヘリを見上げる黒のパンツ・スーツ姿のマヤ。それから指令センターに戻ると、マヤはコンピューター画面で2機のヘリの飛行ルートを見詰める。2機のステルス型ヘリは、アフガン国境を越えパキスタン領内に侵入、アボッターバードのその屋敷へと飛び続ける。
 ”着陸3分前、開扉スタンバイ!” ヘリ内のシールズ隊員たちは、次々と暗視ゴーグルを頭に装着する。現場のリアリテイ感を出すため、映像は暗闇から時々、ザラついたグリーンの画面に切り変わる。   
 ”ターゲットを視認!” ヘリは目標の豪邸の上空に到着、隊員たちはマシンガンを構えるが、   
 ”不時着!” ”ガッガガシャーーン!!”   
 この時、最新鋭のヘリは自ら巻き起こした強風のため制御不能となり、地上へ墜落する。マヤと軍の兵士が控える基地センターに緊張が走る。   
 ”任務を遂行する!” 一方、もう1機のヘリが着陸に成功し、屋敷内へ突入する。指令センターの時計が、
00:30にセットされる。この場面から、敷地内に入ったシールズ隊員の動きを暗視ゴーグルで見たグリーンの画面で再現する。   
 ”爆破係!3・2・1爆破!”深夜の闇の中、隊員たちは無線で連絡しながら、ドアを爆破し、突撃を開始する。暗闇の中でも見える暗視ゴーグルを着けたシールズ隊員が持つM4マシンガンは、銃身に赤外線装置を付けており、闇の中でもターゲットを赤外線ビームで捉える。銃で反撃する邸内の武装した男たちを正確に撃ち抜く。女子供は攻撃せず、ドアを次々と突き破り、さらに豪邸の奥深く突撃するシールズ隊員。   
 暗闇の中、銃撃戦が続く。部屋のベッドで泣き叫ぶ子供たちと女たち。豪邸内のある一角に入った隊員、階段が塞がれた場所を発見する。   
 「よし、爆破しろ!」「下がってろ!」「爆破!」「上の階だ!」「Go!Go!Go!」   
 3階のある部屋に入ったシールズ隊員たち。「ビンラデインどこだ!」と真っ暗闇の室内で、暗視ゴーグルを付け、赤外線装置付きのM4マシンガンを構え、誰何する隊員。   
 「キャアアーーッ!!」 寝室のベッドで眠っていた女が叫び、子供たちが泣きじゃくる。その女たちを退かせ、背後にいた長身の男の体をシールズ隊員のマシンガンが、正確に射抜く。床に倒れたその男の顔をコンパクト・デジカメで撮影する隊員。次にその隊員が、基地の指令センターに報告する。   
 ”こちらレッド02、間違いなく「ジェロニモ」だ” ”今、神と祖国の名において、我、「ジェロニモ」を確保せり!”その報告を聞き、基地の指令センターで目を見開き、思わず口に手をやるマヤ。  
 ”総員に告ぐ。ターゲットを確保した”とシールズ隊長が、全隊員に無線で知らせる。その後、隊員たちは部屋の貴重な資料とデータを回収し、ビンラデインの死体をボデイ・バッグに入れ、救援ヘリの待ち合わせ場所へと急ぐ。屋敷の外に墜落したヘリを爆破し、スクランブル発進したパキスタン空軍のF16戦闘機が到着する前に、救援ヘリに乗り現場を飛び立つシールズ隊員一同。   
 無事基地に戻ったヘリとシールズ隊員から、持ち帰った死体袋のジッパーを開け、その遺体の顔を確認し、頷くマヤ。その横で、制服のシールズ中隊長が、携帯である重要人物にリアルタイムで報告する。  
 「はい、CIAの専門家が、たった今確認致しました。間違いありません」  
 ラスト・シーンは、すべての任務を終えたマヤが、朝焼けの基地で米軍輸送機C-130に一人で乗り込む場面。パイロットの米軍兵士が、若きCIA女性分析官のマヤを讃える。   
 「好きな所に座っていい、君専用だ」「たった一人で貸し切りとは、大したもんだ」「どこへ行く」   
 機内の座席シートに座り、これまでの万感の思いが胸に込み上げ、やがて感極まり、マヤの頬に一筋の涙が零れ落ちるのであった。   

    *    *    *   

 最後に、補足を付け加える。本作は、キャスリン・ビグロー監督が関係者の証言を元に製作したドキュメンタリー風の映画作品である。映画のテーマである「ビンラデイン暗殺作戦」は国家機密であるため、2061年までその詳細な情報は公開されない。    

        
        (了)








   



























   
 




















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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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