映画発祥の地、太秦を歩く (2)


2014/9/30  ”京都シーン行”   
ー映画の町、太秦を歩くツアー、続いて一行は、三吉稲荷(さんきちいなり)神社へとやって来る。住宅地の中にある小さな神社。石の鳥居の前で、ガイドの出嶋さんの説明が始まる。   
 この辺り一帯を太秦多藪町と言い、昭和初期、太秦日活撮影所が建設された際、一帯の竹藪が切り開かれた。その時、この竹藪に住んでいたキツネやタヌキが棲み家をなくし、可哀そうだということで創建されたのが、このお社。昭和5年(1930年)、「三吉稲荷」と「中里八幡(なかざとはちまん)」の祠が一ヶ所にまとめて祀られ、昭和56年(1981年)、木嶋神社(このしまじんじゃ)の境外社となる。   
 境内にある「牧野省三(5)先生顕彰の石碑」の裏側に回ると、長門裕之、津川雅彦、藤田まこと、吉永小百合、松方弘樹、由美かおる、渡哲也といった日本映画を代表する錚々たる映画スターの名前をそこに発見することが出来る。   
 それから、一行は住宅街の細い道を北上し、東映京都撮影所前に。あれれ、その門の前を素通りして、すぐ近くにある和菓子店、「ふたば太秦庵」の店内へ入るツアー・スタッフ。待つことしばし、やがてツアー参加者一人一人に名物の「つぶあん入り豆大福」が配られる。柔らかい食感と甘い餡と塩味のコントラストが絶妙で美味!この店の和菓子は、テレビ・ドラマの番組にも小道具として使われるとか。   
 次に参加者全員が首から許可証の名札を下げると、もう一度東映京都撮影所(6)に戻り、一行は撮影所内に入る。隣接するアミューズメント施設もある東映太秦映画村も合わせ、現在も所内には多くのスタジオが併設され、時代劇や刑事ドラマなどのテレビ番組が制作されている。ただし今回、当ツアーに限り特別に入場許可があり、撮影所内部の見学ツアーは都合により公表を差し控えさせて頂きます。  
     
   東映京都撮影所を出ると、最後に一行はすぐ近くに位置する高津商会本社へと向かう。2階ショー・ルームには、色鮮やかな小道具の甲冑が並ぶ。金屏風と黒の甲冑が展示された部屋で、一行を前に出嶋さんの小道具に関する解説が始まる。小道具とは、撮影に使用する道具類のことで、基本的に手で動かせるものを指す。一方、役者が身に着けるものは衣裳係の担当。またNHKの朝のドラマでよく見かける食事のシーン、この料理や食材は小道具の担当。武将が身に着ける甲冑も小道具の担当になり、侍が用いる刀剣、刀や槍も小道具である。   
 因みに、このショー・ルームに飾られた撮影用甲冑の重さは12キロ。時代劇の役者は、これを着けて演技する。戦国時代、戦国武将が身に着けていた本物の甲冑はすべてを合わせると、30キロあったと言われる。  
 本日のツアーの締め括りに、高津商会の人気企画、武将体験コースが始まる。ただし参加者の中、一人だけ。結局、参加者中、一番若い小学生の男の子が選ばれる。金屏風の前に立った小さな侍に、出嶋さんが手際よく具足を着け、草鞋を履かせ、赤い子供用の甲冑を着せる。仕上げは赤い兜を被り、刀を手にポーズして参加者一同を前に武将姿を魅せるサービス振り(笑)ここで会場のツアー参加者は彼の写真を撮っていましたが、小学生とは言え肖像権、著作権の問題もあり、ネット上で公開は出来ません。  
 正午丁度、ガイド役の出嶋さんの解説も終わり、2時間のツアーはすべて終了。最後に、参加者全員で集合写真を撮る。「まいまい京都」の撮影担当カメラマンが、14名の記念写真をパチリ。かくして正午過ぎ、太秦ツアーを終え、高津商会本社を辞す。   
 最後に一言。今回、映画の町、太秦を歩くツアーに参加して、改めて日本映画発祥の地、太秦の歴史を知り、また私なりに多くの発見があった。日本映画の衰退と斜陽化が指摘されて久しい。しかし21世紀の現在も、太秦では時代劇だけに限らず現代劇の番組も制作されており、京都太秦の町は生き続けている。   
 21世紀の今、映画発祥の地、太秦から日本映画の復活と復興を!売れない小説家(笑)から売れるシナリオ・ライターへ!目指せ、「映画の都」ハリウッド!行くぞ、ハリウッド!

ー写真カットは、高津商会本社ショー・ルームに展示される小道具の甲冑。右側の椅子は、時代劇で信長役の役者が座ったもの。気分は、もう戦国武将(笑)9月20日撮影。   

<脚注>   
 (5)牧野省三(1878年~1929年):京都府生まれの映画監督、映画製作者。日本で最初の職業的映画監督であり、   「日本映画の父」と呼ばれる。坂東妻三郎、片岡千恵蔵、嵐寛寿郎、などの多くのスター俳優や映画監督、脚本家を育て
  た。   
 (6)東映京都撮影所:京都市太秦にある映画スタジオ。敷地内にオープンセットを一般公開する東映太秦映画村や映画   会社東映のさまざまなスタジオや事業所を併設する。大正14年(1925年)、坂東妻三郎が撮影所として建設して以来、
  89年の歴史を持つ。昭和26年(1951年)、東映京都撮影所として開所以来、現在も多くの時代劇と共に現代劇のテレ  ビ・ドラマ、刑事ドラマなどを制作している。    

<株式会社 高津商会>   
 ☆本社:〒616ー8163 京都市右京区太秦西蜂岡町13 
  TEL:075-882-7866   
  HP:http://www.kouzu.jp  
  尚、同社は、映画、テレビ、舞台の小道具貸出の他に、展示企画、イベント企画など総合的な企画運営も行う。  

<参加ツアー>   
 ☆「まいまい京都」~[太秦]松竹・東映・大映・日活・東宝、映画を作る町・太秦へ!日本映画発展を支えた小道具屋さん  と行く”東洋のハリウッド”の舞台裏   
 ー日時:9月20日(土)午前10時開始
 ーガイド:出嶋 英和さん   
 ー参加費:2千円   
 ーツアー申し込みと詳細は、以下;
   京都のミニツアー「まいまい京都」 http://www.maimai-kyoto.jp





   
  







  
 
























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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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