幸福の黄色いハンカチ (2)

2015/4/11  ”名作映画シリーズ ”  
ー主演の高倉 健(1931年~2014年)にとって、本作は転換点となった作品でもあった。東映ヤクザ路線からの脱却を模索し悩んでいた時期、山田洋次監督が直接交渉。即断即決で高倉 健自身が出演を承諾したと言われる。  
 また武田鉄也は、本作品が映画初出演であった。当時、武田は「母に捧げるバラード」のヒット以来、海援隊も売れなくなり、鳴かず飛ばずの低迷期にあった。フォークソング歌手としての経験しかなかった武田が本作で山田監督に抜擢され、以後役者としてのその才能を開花していくことになる。  

 本作ストーリーに戻る。かくして赤のファミリアを運転する欽也は朱美を助手席に乗せ、北海道の大自然を走る。カモメが鳴く
オホーツク海を望む海岸へとやって来た二人、朱美が浜辺に飛び出して行く。その砂浜の一角には、勇作が座っていた。カメラを手に朱美と記念写真を撮ろうとする欽也が、そばにいた勇作に声を掛ける。  
 「すみません。カメラのシャッター押してもらえますか」「ありがとうございます!」 
 再び欽也、朱美、勇作が出会い、3人は欽也の車に乗り、北海道の旅を続けることになる。3人は阿寒湖の観光地を車で巡り、夕方民宿風の宿に泊まる。勇作は個室、欽也と朱美は二人部屋に入るが、朱美はどこか浮かぬ顔。勇作は一人で風呂に入り、浴衣に着換え、宿の真新しい蒲団の中に入る。  
 一方、隣室では浴衣姿の欽也と朱美が、白けた会話を続けていた。  
 「そろそろ寝るか」と煙草を手にした欽也が言うと、   
 「見ないで!」と部屋に敷かれた蒲団をさっと引き離し、持参した白のパジャマに着換える朱美。ところが「キスだけ」と言いながら、欽也はパジャマ姿の朱美に迫る。  
 「駄目!何もしないって言ったじゃない!」と抵抗する朱美。尚も執拗に朱美に迫る欽也。終に朱美は、泣き始める。宥める欽也、さらに大声で泣き出す朱美。  
 「トントン!」と部屋に入って来た浴衣の勇作が言う。「いい加減にしろ!」「他に客もいるんだぞ。大きな声を出すなら、外でやれ!」と欽也を一喝する。   
 次の朝、3人は無言のまま、車で旅を続ける。勇作は陸別駅の前で欽也の車を降りる。 
 「私もここで降りる」と朱美も車のトランクから荷物を取り出して言う。  
 「欽ちゃん、じゃあね!」「さよなら」 とハンドルを手にした欽也が言う。 
 「あれ、まだ2時間もある」と駅の待合室で勇作と話し込む朱美。  
 「おじさん、何してる人?」「そのおじさんはやめろ」と勇作。そこへ二人のためにカニを買い求めた欽也が、再び車で戻って来る。駅前の食堂で買ったばかりの北海道産のカニを手づかみで食べる欽也と朱美と勇作。勇作と欽也が同じ九州出身だと分かり、意気投合する二人。やがてカニを食べながら朱美も機嫌を直し、二人の会話に参加し、欽也と談笑する。 
 かくして、朱美を欽也の赤のファミリアに乗せ、後部席には勇作を乗せ、再び3人の珍道中が始まるのであった・・  

ー以下、第3弾へ続く。
















  


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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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