関東連合の点と線と闇


2015/8/19  ”2015ロッポンギ・シリーズ ”
ー警視庁麻布署は15日、六本木でタクシー運転手から現金を奪い、顔を殴ったとして、「関東連合」元リーダー、川名毅容疑者(44)(1)を強盗容疑で現行犯逮捕した。   
 逮捕容疑は15日早朝、同容疑者が港区六本木でタクシーを降りた際、釣り銭を渡すため車外に出た運転手の胸ポケットから現金3万5000円を奪い、取り返そうとした運転手の顔を殴った疑い。   

       *       *       *    

 2006年春、私は京都から夜行バスに飛び乗り、早朝に東京駅に到着、東京取材を決行した。2000年に起きた「ルーシー・ブラックマン事件」(2)を調べるため、事件の舞台となった夜の六本木界隈を歩いてみた。雨の降る中、所轄の麻布署にも赴くが、ドラッグもからむ外国人ホステス殺人事件のため緘口令が敷かれているのか、無名の一フリーライターの私に担当者は、「その件でしたら、警視庁本署へ行って下さい」と冷たくあしらわれた記憶がある。当時からロッポンギは芸能人、モデル、外国人ホステス、不良外人が集まり、ドラッグが蔓延する24時間眠らない街であった。  
 1990年代から2000年代初頭にかけて、既存の暴力団が警視庁の「暴対法」によって厳しい規制と取り締まりを受ける中、「半グレ集団」である「関東連合」がその悪名と凶暴性と時代の波に乗り、六本木でその勢力を拡大させる。まだバブルの勢いが残る1991年春頃だったと思うが、GW明けの六本木を歩いていると、改造バイクの暴走族が単騎で爆音を轟かせ、白昼の六本木ストリートを走り去るのを目撃したことがる。道行く都会の人々は誰も無関心で、警察はなぜ取り締まりをしないのか、その時私は奇異に感じたものだ。  
 その後2010年11月、「関東連合」の名を一躍日本中に知らしめた「市川海老蔵殴打事件」が、西麻布のクラブで起きる。続いて2012年9月、六本木のクラブ「フラワー」襲撃事件。飲食店経営の男性が間違われ、「関東連合」OBら10人以上によって金属バットで撲殺された。そして今回、「関東連合」の元リーダー、川名毅容疑者がタクシー強盗容疑で逮捕された。かつてその悪名が六本木中に鳴り響き、権勢をほしいままにした「関東連合」元リーダーが、タクシー運転手の釣り銭を奪い取るとは、その威光も地に墜ちたもんだ(笑)
 「市川海老蔵事件」から3年以上、「朝青龍事件」から5年半以上、クラブ「フラワー」襲撃事件からほぼ3年、主犯格の元リーダー、見立真一容疑者は、依然として海外逃亡を続けている。一方、石元太一、そして川名毅の元リーダーらが次々と逮捕され、警視庁による包囲網と取り締まりが強化される中、「準暴力団」に位置付けされた「関東連合」は今後、解体・消滅へと向かうのか。  

<脚注>
ー(1)川名毅:「関東連合」の元リーダーで実業家。「実話ナックルズ」(2010年4月号)によると、川名は帰化台湾人だと書かれて いる。東京都内の暴走族出身、90年代、チーマーブームの影の立役者となる。その後、K‐1の石井館長の運転手兼ボディガード 役を務め、関東連合のリーダーとなる。その後、AVプロダクションの社長をつとめる。  
  またドラッグの売人でもあり、芸能界では梨花、奥菜恵、広末涼子、酒井法子とその元夫、高相祐一らと関係があったとされる。 
 2010年1月に起きた「朝青龍暴行事件」では、事件の当事者であり被害者であった。
ー(2)「ルーシー・ブラックマン事件」:2000年7月、神奈川県伊豆市のマンションで英国人女性のルーシー・ブラックマンさんが強姦
 され死亡した事件。犯人は在日韓国人の織原城二容疑者とされるが、織原容疑者は犯行を否認。   
  その後同容疑者は、10人の女性に対する準強姦罪で起訴される。「ルーシー・ブラックマン事件」の裁判は、一審の東京地裁、  二審の東京高裁、最高裁と争われ、最終的に被告人に無期懲役が言い渡された。
ー(3)伊藤リオン:2010年11月25日早朝、西麻布の飲食店で歌舞伎役者の市川海老蔵が、「関東連合」元リーダーの石元太一
 らと同席中にトラブルを起こす。その際、市川海老蔵の顔面を強殴し、怪我を負わせたとして伊藤リオンに懲役1年4月の実刑判決が下 された。   

<参照データ>
ー「いびつな絆 関東連合の真実」(工藤明男、宝島社)

ー写真カットは、六本木「アマンド」の夜景全景(2006年4月4日夜撮影)。2006年春、東京取材中、六本木交差点「アマンド」を出て、東へ百数十メーター、私は夜の六本木ストリートにソフトスーツ姿で立つ伊藤リオン(3)とニアミスした。数メーターの至近距離で、バッグからデジタル・カメラを取り出し周囲の風景を撮影する私に奴は、異様に殺気染みた視線を投げかけて来た。






























   

スポンサーサイト

■ Comment

非公開コメント

プロフィール

二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
二階堂 新 賢者は、かく語りき
最新記事
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる