パリ同時テロ後も世界は終わらない


2015/11/24  ”時事評論シリーズ ”   
ー13日夜(パリ時間)、全欧州、世界中を震撼させた130人の市民が犠牲となり、352人が負傷したパリ同時多発テロ事件から10日が過ぎた。パリ市内の共和国広場はパリ市民らの献花で埋め尽くされ、人々は130人の犠牲者を追悼した。  
 パリ同時テロの直後、仏当局は国境を直ちに封鎖し国家非常事態を宣言。実行犯容疑者らの身元を特定・捜索し、その顔写真まで公開した。フレデリック・フォーサイス原作のスパイ映画「ジャッカルの日」(1973年)で、ド・ゴール大統領の暗殺を企てる「秘密軍事組織(OAS)」に雇われた一匹狼のヒットマン、ジャッカルをベテラン刑事のルベル警視が仏官憲の威信と総力を挙げて追い詰める後半のシーンを思い起こさせる。   
 ここで、パリ同時テロ後、この10日間の事件後の動きと世界の出来事をざっと振り返ってみよう。まず、15日(以下、すべてフランス時間)、パリ同時テロの報復として、フランス軍は「イスラム国」の首都とされるラッカに対して、これまで最大規模の空爆を行う。17日、仏軍は2度目の空爆を行い、また米軍、ロシア軍もラッカを空爆する。  
 16日、トルコのアンタルヤで開催されていたG20首脳会議で、「テロとの戦いに関するG20声明」が採択された。尚、オランド大統領はテロ対策のため欠席した。18日早朝、パリ郊外、サンドニのアパートへ警察と特殊部隊が強制捜査を行う。パリ同時テロの首謀者とされるアブデルハミド・アバウド容疑者らが籠城。銃撃戦の末、容疑者8人が拘束され、3人が死亡し、アバウド容疑者も射殺された。   
 20日、フランス議会上院が、非常事態宣言を3ヶ月延長する法案を可決し、成立する。同日、国連安全保障理事会は、[イスラム国」によるテロ防止に向け、「あらゆる必要な措置」を国連加盟国に求める決議案を全会一致で採択する。同日、ロシア海軍のミサイル戦艦がカスピ海から巡航ミサイル18発を発射し、「イスラム国」の首都ラッカを空爆。23日、フランス軍原子力空母「シャルル・ド・ゴール」から戦闘機が出撃し、「イスラム国」の拠点に向け空爆作戦が開始された。   

       *       *       *   

 2001年の「9・11テロ」から14年後、「花の都」フランスのパリで未曾有の惨劇、パリ同時多発テロが起きた。私にとって、「9・11テロ」以来、2度目のショックであった。2001年当時、私はテレビもインターネットも持っていなかった。その頃、明日にでも世界戦争が勃発するのではないかと、私は本気で心配していた。それから14年後の2015年現在、インターネットとブログとTwitterを駆使するフリーライターとして、私はもう騙されない。   
 イスラム過激派組織「アルカイダ」から分離した「イスラム国」はインターネット戦略に優れ、ネット上に殺害動画を流し、SNSを利用して世界中で戦闘員まで募集する。ネットで恐怖と不安を煽り立て、「ハルマゲドン」=世界最終戦争について流言飛語を流布する。
 尤も私は仏教徒だから、聖書の黙示録も「イスラム国」自作自演の「ハルマゲドン」も信じない(笑)そしてまた同時に、ネットを通じた世界同時多発テロ計画やその共鳴者、煽動者にも注意・警戒する必要がある。   
 今回のパリ同時テロで、全欧州と世界中を敵に回した「イスラム国」に勝ち目はない。米軍、英軍、フランス軍、ロシア軍による集中空爆を浴び、今後は解体・消滅へと向かうだろう。かくしてパリ同時テロ後も、世界は終わらない。世界は回り続ける。合掌

ー写真カットは、G20の会合で急遽、パリ同時多発テロについて通訳を交え、個別に会談するオバマ大統領とプーチン大統領。11月17日付「アルジャジーラ・イングリッシュ」のニュース映像から転載。



















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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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