寒い国から飛んで来たスパイ機

2015/11/29  ”時事評論シリーズ ”  
ー前回11/24付の記事が赤マル急上昇、全体ランキングで1793位を達成!全国の皆さま、ありがとうございました!国際派フリーライター、二階堂 新、皆さんの応援に図に乗らせて頂き(笑)、本日も海外情報ネタをアップします。   
 24日朝(現地時間)、トルコとシリア国境付近領空で「領空を侵犯した」として、ロシア軍機(当初、国籍不明機とされていたが、ロシア空軍スホイ24戦闘爆撃機と判明)がトルコ軍戦闘機によって撃墜された。   
 撃墜直後、パイロット2人はパラシュートで緊急脱出。シリア領内に降下中、パイロット1人は反体制派武装組織によって銃殺された。もう一人のパイロットは撃墜から12時間後、ロシア軍特殊部隊に救出され、シリア内のロシア軍基地に保護された。  
 その後、ロシア軍機撃墜をめぐり、ロシア側とトルコ側の主張が真っ向から対立し、双方とも譲らず。トルコ軍は、「ロシア軍機がトルコ領空を侵犯した」と飽くまで主張。しかしロシアのプーチン大統領は、「ロシア軍機は領空侵犯していない」と強弁。また救出されたロシア軍パイロット、コンスタン・ムラクチン大尉は、ロシア国営放送のインタビューに答え、「領空侵犯はなかった。トルコ軍からの警告もなかった」と主張した。しかしその具体的な証拠は出していない。   
 因みに地図で見ると、トルコとシリア国境は地中海沿岸に沿って、半島のように南に突き出ている。トルコ側の主張によると、そのわずかな幅のトルコ領空を「ロシア軍機は17秒間横切り、侵犯した」と説明。「5分間に10回も警告し、『直ちに針路を南に取れ!』と警告したが、従わず領空侵犯したため撃墜した」とトルコは主張する。   
 その後もトルコのエルドアン大統領はトルコの正当性を主張し、一方ロシアのプーチン大統領は依然、強気の姿勢を取り続けている。しかし、ここへ来てエルドアン大統領は一転、ロシアに対して弱気に。28日、トルコ国内の演説で、「(ロシア軍機撃墜は)起きなければよかった。今後、このようなことが再び起きないことを望む」と述べた。「文闘派」フリーライター(笑)の私としては、「プーチン皇帝」相手にトルコにもっと戦い続けてほしかったのだが。   
 これに対して、プーチン大統領は28日、トルコに対する経済制裁を発令した。トルコ産の農産物の輸入を制限、もしくは一時的に禁止する。ロシア国内の旅行会社へトルコへのツアーを禁止する。また今後は、原発建設やトルコへの天然ガスのパイプライン計画を中止する可能性もある。   
 プーチン大統領はやるとなったら、トコトンやる。ロシア軍機撃墜を奇禍から転機とし、宿敵トルコを徹底的に締め上げNATO内部で孤立化させ、また国内外に向け「強いロシア」を演出・誇示する。同時に欧米諸国と有志連合国にも睨みを利かせ、アサド後のシリア政権にも食い込む。  
 「寒い国ロシアの武闘派」プーチン流の強権政治と「一石三鳥」とも言えるその深遠謀略、恐るべしか!?













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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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