芸能界、かくも深き白い闇


2016/5/18  ”時事評論”   
ー17日午後、東京地裁で覚醒剤取締法違反の罪に問われた元プロ野球選手、清原和博被告(48)の初公判が開かれた。同日午前雨の中、20席の傍聴席を求め抽選会場には3769人の傍聴希望者が殺到。また東京地裁前には大勢の報道陣、各社カメラマンたちがカメラを手に詰め掛けた。  
 清原被告は、法廷で「間違いありません」と起訴内容を認めた。また同被告と親交のある元プロ野球選手で野球解説者の佐々木主浩さんが、弁護側の証人として出廷した。検察側は懲役2年6箇月を求刑し、弁護側は保護観察・執行猶予付きの判決を求めて結審した。判決は今月31日に言い渡される。   

       *       *       *   

 2006年の春と秋、私は東京取材を敢行した。六本木界隈の森タワー、六本木交差点の「アマンド」を歩きまわり、夜は取材も兼ね六本木名物の外国人ダンサーが踊る「Gメンクラブ」にも行ってみた。私は2000年7月、六本木で起きた「ルーシー・ブラックマン事件」(1)を追っていた。  
 当時、六本木は2004年のプチ・バブルの余波に沸き、夜のロッポンギには金髪の外国人ダンサー、外国人ホステスたちが闊歩していた。雨の中、所轄の麻布署を訪れるが、無名のフリーライターの私に若い署員は「その件なら、警視庁本庁の方へ行って下さい」と冷たく言った。  
 ロッポンギは24時間眠らない街であり、当時から夜の六本木のクラブにはボディ・ガード役の黒人と外国人ホステス、不良外人、そしてドラッグが蔓延していた。2006年4月のある夜、「アマンド」を出た私は夜のロッポンギ・ストリートに立つソフトスーツ姿の伊藤リオンとニアミスした。バッグからデジカメを取り出し周囲の夜景を撮る私に奴は、数メートル前方から異様に殺気染みた視線を投げ掛けてきた。  
 あれから10年。近年の芸能人ドラッグ汚染史として2009年8月、歌手、女優の酒井法子が覚醒剤所持・使用の容疑で逮捕され、有罪判決を受けた。また有名人では俳優の押尾学、タレントの田代まさし、古くは歌手、俳優の清水健太郎の名が挙がり、最近ではタレント、女優の高部あいが2015年10月、コカイン所持で逮捕され、話題となった。  
 そして2016年2月3日、清原和博被告が自宅マンションで覚醒剤取締法違反で現行犯逮捕される。17日の初公判で結局、清原被告は入手ルートを明かさず、現役時代の薬物使用も否定した。また同被告は初犯のため、31日の判決は執行猶予付きの判決となると言われる。  
 かくして芸能界、プロスポーツ業界のドラッグ汚染の「白き闇」は放置され、その罪はかくも根深い・・  

<脚注>  
ー(1)ルーシー・ブラックマン事件:2000年7月、英国人女性のルーシー・ブラックマンさん(当時21歳)がホステスとして働いていた  六本木の店から失踪。後に神奈川県の海岸の洞窟内でその遺体が発見され、犯人として在日韓国人の織原城二が逮捕され    た。2000年11月、織原容疑者は準強姦罪で再逮捕。その後も10人の女性に準強姦をしたとして、内2人を死亡させたとして立件される。一方、同容疑者はいずれも無罪を主張。   
   2010年12月、準強姦致死罪など9人の事件で無期懲役が確定した。現在、同容疑者は服役中。ルーシー・ブラックマンさん   の殺害については、証拠がないとして無罪となる。   
   同事件を丹念に取材した、英紙「タイムズ」東京支局長リチャード・パリー記者による著書「黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事  件15年目の真実」(2015年)がある。   

ー写真カットは、東京地裁から出る清原容疑者を乗せたと見られる黒い車。5/17付、朝日デジタルのニュース動画から転載。  


スポンサーサイト

■ Comment

非公開コメント

プロフィール

二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
二階堂 新 賢者は、かく語りき
最新記事
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる