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ゴースト・イン・ザ・シェル (3)


2019/2/24  ”名作映画”   
ールパート・サンダース監督は1971年、英国生まれ。ロンドンの美術学校を卒業後、テレビコマーシャル映像作家としてキャリアをスタートする。グリム童話「白雪姫」を原作とした前作の映画「スノーホワイト」(2012年)でハリウッド初進出。本作がハリウッド映画第二作となる。今回の実写化に当たり、巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督が映画権を取得、脚本家の交替などすったもんだの末、本作の映画監督に抜擢された。  
 香港の撮影現場を見学した押井守監督によると、現場は壮絶な戦場だったとのこと。出演者、エキストラ、撮影スタッフを含めた数百人規模の人員と莫大な労力とハリウッド的巨大資本を費やし、3ヶ月で撮影を完成。またサンダース監督は押井守監督のアニメ作品「Ghost in the Shell / 攻殻機動隊」(1995年)に敬意を表しつつ、いくつかのシーンでは原作に忠実に同時に、本作実写監督として独創的かつ細部に至るまで審美的に再現・映画化していることに驚く。       

 本作ストーリーに戻る。アジトの地下室で対峙する二人。「あなたは何者?」と問う少佐。「君が破壊しようとしている者だ」とフードを取り顔を見せた謎の男、クゼが答える。クゼの告白によりハンカ社の「プロジェクト2571」の実態を知り、クゼこそが義体化第1号とされる少佐以前に作られた試作品であった衝撃の事実を知らされる。  
 その後本来の任務を離れ、自分探しの旅を続ける少佐。オウレイ博士の自宅を訪れ、彼女を問い詰める。「私の前に何人が?」「高度な脳移植手術に失敗は付き物」「だから何人?」「あなた以前の犠牲者は98人」とオウレイ博士が告白する。自らの出自とアイデンティティーを見失い、一人夜の海をウエットスーツとシュノーケルでダイビングを試みる少佐。波止場に船を接岸し下船したところで、少佐はハンカ社の警備員たちによって連行され、ハンカ社本部の手術室のベッドで眠らされる。  
 「ミラを廃棄処分にしろ!」と「プロジェクト2571」の機密情報を漏らしたオウレイ博士を厳しく追及するカッター社長。カッター社長が差し出す廃棄用カプセルを機転で摩り替え、オウレイ博士は少佐に過去の記憶データを注入する。異変に気付いたカッターは銃を手に手術室へ。警報ベルを鳴らし、警備員たちを呼ぶ。「さあ、逃げて。早く行って!」とオウレイ博士。ベッドから起き上がると、警備員らを蹴散らし、ホンダの大型バイクでハンカ社本部ビルから逃走する少佐。    
 記憶を元にアヴァロン・アパート1912号室を訪れた少佐は。その部屋で素子の母親のハイリ(桃井かおり)と出会う。素子について語るハイリ。「娘は一年前に死んだ。役人が娘の遺灰を届けに来た。娘は自殺したと」「でもあの娘が自殺するなんて・・・」 
 ハイリの娘、素子の死の真実と自らのアイデンティティーを知る少佐。帰路、少佐はハンカ社による多くのドナーを実験台にした殺人行為と陰謀を荒巻課長に報告する。その後少佐は、記憶に導かれるように無法地区のある場所に入る。電脳内の記憶がフラッシュバックし、デジャヴを視る少佐。仲間たちが次々と連行され、そこで二人の恋人が互いの名前を呼ぶ。「ヒデオ!」「素子!」部屋の壁の前で佇む少佐の背後でクゼの声が響く。「ここで起きたことは現実だ。カッターたちは我々のすべてを奪った」「一緒に来い」とクゼが近寄って言う。   
 「バッアア―――ン!!」その時仕掛けられた爆弾が炸裂。爆風で吹き飛ばされた二人をカッターが遠隔操作するハンカ社の秘密兵器、多脚戦車が急襲する。逃げる少佐とクゼ。砲撃する多脚戦車にマシンガンで応戦するが、多脚戦車の厚い鋼板はマシンガンの弾を跳ね返す。圧倒的な多脚戦車の攻撃に手も足も出ない。「ターゲット確認」「ターゲット抹殺!」多脚戦車からロケット砲が発射され、身を潜めていた建物毎粉塵と共に破壊される。次にクゼに標準を合わせる多脚戦車。   
 その瞬間、光学迷彩スーツを身に纏った少佐が多脚戦車に飛び乗る。渾身の力を込め拳で制御装置を破壊し、その駆動中枢部を両手で取り外す少佐。自爆する多脚戦車。傷付き倒れた少佐の元へ這って近付くクゼ。身を寄せ合う二人。「一緒に来い」「嫌よ、私はここで生きる」「君の心の中で僕は永遠に生きる」   
 「バシュッ!」そこへ上空の攻撃ヘリから放たれた狙撃手の銃弾がクゼの頭部を射抜く。「ノ―ッ!」と少佐が叫ぶ。”サイトー、聞こえるか”と荒巻が地上で待機するスナイパーのサイト―(泉原豊)に電脳通信で指示する。対ヘリ用改造アサルトライフルで上空のヘリのエンジン部を正確に狙撃するサイト―。エンジンが爆発したヘリは墜落する。   
 最後にカッター社長の自宅に現れた荒巻は、殺人罪と国家反逆罪に該当するカッターの罪状を告げると、手にした拳銃で超法規的に決着をつける。「バン!バーン!」戦いを終え、共同墓地で草薙素子の墓の前に立つ少佐。待っていた母親のハイリに歩み寄ると、抱き合う二人。   
 ラストシーンは、公安9課の仲間たちと共に高層ビル街で事件を追う少佐が光学迷彩スーツに身を包み、ビルの屋上からダイブする場面で終わる。   

              (了)    


ー写真カットは、公安9課のメンバーたちと共に事件を追い、ビルの屋上から光学迷彩スーツでダイブする少佐のラストシーンから。   
    
    
   

 
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Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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