それでもボクはやってない  (2)

 周防正行監督は、2002年に東京高裁で逆転無罪判決が出された事件をきっかけに痴漢冤罪事件に関心を持ち、監督自身が3年以上にわたり取材した冤罪事件のエピソードも交え、日本の刑事裁判制度の問題点を映像によ
ってあぶり出す。   
 当然、「痴漢行為」は犯罪であり、本来は、被害者である痴漢の被害にあった女性を救済することが目的である。しかし1997年以降、痴漢の件数が急増し、これに伴い痴漢冤罪事件の数も増加した。   
 つまり、公共の交通機関の車内で、痴漢被害にあったと主張する女性が、現場に居合わせた他の男性を犯罪者と
して告発するケースが出てきた。日本の刑事裁判で特筆すべきことは、痴漢をしたと疑われた容疑者が「無罪の証明」をしない限り、被害者の訴えのみで有罪が確定する点にある。まさにこの司法の問題点にこそ、痴漢冤罪事件
の萌芽があると言える。            
 本作ストーリーにもどる。かくして留置場に入った徹平は、どこかあやしい中年男の助言に従い、当番弁護士を
呼んでもらい接見する。しかしこの国選弁護人も、徹平の主張は聞かず、示談をすすめる。  
 「僕は、やってない」と接見室で、徹平の ”真実の声”がひびく。そして、ここから彼の孤独な戦いが、始まるのである。連日の取り調べ、否認する徹平。護送車で警視庁に送られ、取り調べ検事に自白を迫られるも、否認
する。さらに、拘留期間が延長される。    
 一方、徹平と連絡が取れなくなった母、豊子(もたいまさこ)が、アパートを訪ね、息子が逮捕されたことを知る。また、友人の斉藤(山本耕作史)にも連絡が入り、二人で接見に向かう。そこで、母の豊子と斉藤は、否認を
貫く徹平を信じ、より有力な弁護士探しに奔走する。    
 かくして、荒川主任弁護人(役所広司)と須藤弁護人(瀬戸朝香)の二人の弁護士の協力を得た徹平は、斉藤が
手配した大勢の支持者と共に、法廷闘争に臨むことになるのだが・・・  
ー以下、第3弾へと続くきます。    

  Bye now.See you tomorrow.     

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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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