不都合な真実  (3)

 ファースト・シーンは、河の流れとその自然を讃えるアル・ゴアのモノローグに始まる。一転、講演会で聴衆を
前に地球温暖化を訴え、預言者のごとく振舞うゴアの姿。その後、全米各地で講演を続けるそのシーンが続く。 
 冒頭シーン、2005年8月29日、ニューオーリンズの町をおそったハリケーン・カトリーナ。救援を要請する市長の悲痛な叫び声が挿入される。ゴアのその手法は、写真、統計データ、豊富な映像資料を観衆に示し、巧み
な弁舌、「レトリック」を駆使する。常識を疑い、定説を覆し、「始まりに、地球温暖化ありき!」と言わんばかりだ。地球温暖化とCO2濃度は正比例するが、必ずしもCO2がその原因ではない。   
 大学時代の恩師、ロジャー・レベル教授、大気中の二酸化炭素CO2を初めて観測した研究者の例のグラフを取り上げ、誇張する。その「主張」は、過去も現在もCO2は増えており、今後50年も急上昇する。よって、キリ
マンジェロ山の雪は溶け、世界各地の氷河、ヒマラヤ山脈の氷と水もなくなりつつあると警告する。ゴアのこの説
は、すでにロンドンの高等裁判所の判決で、9ヶ所の間違いとして特定されている。  
 アル・ゴアは、本作映画と講演活動を通じて、人々の「原罪意識」に訴えかける。「我々、人間が地球温暖化を
引き起こしている」「故に、我々は、これを今すぐ止めさせなければならない」と「黙示録」的語り口で、人々を
行動へと掻き立てる。ゴアは、本来科学者ではなく、政治家である。政治家、下院・上院の議会人として温暖化政策に取り組んで来た。「私は、議会は動くと思った」「しかし、実際は違った」   
 私生活では息子の大怪我、長期入院を機に、政治家アル・ゴアは変貌し、地球温暖化の研究により没頭するようになる。そして2000年秋の大統領選、ゴアvs.ブッシュの戦い。フロリダでの選挙結果を受け、ゴアの敗北
宣言。ジョージ・ブッシュが勝利し、大統領に選出。   
 ゴアは、つぶやく。「私は、これからどうすればいい」「前進あるのみだ」「進むべき道が見えた」「そして、
私はこの講演を始めた」再び、地球温暖化を説く宣教師となることを決意したゴア、全米中を講演旅行することに
なる。   
ー以下、第4弾へと続きます。    

  Bye now.See you tomorrow.    
 
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二階堂 新

Author:二階堂 新
 1955年生まれ、京都在住。フリーライター、フリーカメラマン、作家、企画主催者。皆さん、ヨ・ロ・シ・ク!

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